他のライオンと比較すると大きなバーバリライオン!どんなライオンなのか紹介
更新日:2024年08月16日
・学名:Panthera leo persica、英名:Indian lion・Asiatic lion・South Asian lion
・体長:145~250cm、体重:120~200kg
・分布:インド北西部ギルの森林保護区とその周辺
・目/科:食肉目/ネコ科
インドライオンはインドに住むライオンの亜種であり、アジアライオンとも呼ばれています。
先に紹介したように、生息地域の環境破壊や狩猟などによりその数は減少し、現在はインドのサザン・ギル国立公園の森林保護区に数百頭が生息するのみになってしまいました。
かつては中近東からインドにかけて広く分布していたと考えられています。
インドライオンはバーバリライオンなどのアフリカに生息するライオンと比較するとやや小柄で体色が薄く、たてがみは短く、尻尾の先端にある房毛が長いと言われています。
また、下腹部にはひだ状のたるみがあることもアフリカに生息するライオンとの違いと言われています。
主食は肉で小動物や大型草食動物を食しますが、昆虫や爬虫類、草まで様々なものを食べています。
インドライオンは国際自然保護連合(IUCN)のレッドリスト(絶滅のおそれのある野生生物リスト)では絶滅危惧種VUよりも一段深刻なENに分類され、一層の保護を必要とされています。
出典・参照: インドライオン|よこはま動物園ズーラシア
・体長:145~250cm、体重:120~200kg
・分布:インド北西部ギルの森林保護区とその周辺
・目/科:食肉目/ネコ科
インドライオンはインドに住むライオンの亜種であり、アジアライオンとも呼ばれています。
先に紹介したように、生息地域の環境破壊や狩猟などによりその数は減少し、現在はインドのサザン・ギル国立公園の森林保護区に数百頭が生息するのみになってしまいました。
かつては中近東からインドにかけて広く分布していたと考えられています。
インドライオンはバーバリライオンなどのアフリカに生息するライオンと比較するとやや小柄で体色が薄く、たてがみは短く、尻尾の先端にある房毛が長いと言われています。
また、下腹部にはひだ状のたるみがあることもアフリカに生息するライオンとの違いと言われています。
主食は肉で小動物や大型草食動物を食しますが、昆虫や爬虫類、草まで様々なものを食べています。
インドライオンは国際自然保護連合(IUCN)のレッドリスト(絶滅のおそれのある野生生物リスト)では絶滅危惧種VUよりも一段深刻なENに分類され、一層の保護を必要とされています。
出典・参照: インドライオン|よこはま動物園ズーラシア
コンゴライオン
・学名:P.l. azandica、英名:Northeast Congo Lion
・分布:コンゴ北東部の草原地帯
・目/科:食肉目/ネコ科
コンゴ北東部の草原地帯に生息しているライオンで、北東コンゴライオンとも呼ばれています。
・分布:コンゴ北東部の草原地帯
・目/科:食肉目/ネコ科
コンゴ北東部の草原地帯に生息しているライオンで、北東コンゴライオンとも呼ばれています。
ケープライオン
・学名:Panthera leo melanochaita、英名:Cape Lion
・体長:276~300cm、体重:200~230㎏
・分布:南部アフリカケープ州のサバンナ地帯(詳細な範囲はわかっていない)
・目/科:食肉目/ネコ科
アフリカ最北に生息していたバーバリライオンと並ぶほどの大きさであったと言われているのがケープライオンです。
遺伝的にはトランスバールライオンと同じともいわれています。
アフリカ最南部に生息していたケープライオンは、サハラ以南のライオンとしては最大種で、肩から腹部にかけて広く生えている長くて密度の濃い豊かなたてがみが特徴とされています。
このたてがみは、顔周りは茶色で他のライオンと同じですが、顔以外の部分は黒色で腹部まで長く伸びて繋がっています。
たてがみの有無や色、毛量に関しては遺伝的要因や飼育状況、テストステロンの量、気候などに影響されるとされ、より黒く、より毛量が多いたてがみを持つライオンほど健康であると言われています。
ヨーロッパや北アメリカなど外気温が低いところにいるライオンは多量のたてがみをもつ特徴にあるようですが、タンザニアでの調査ではより濃い色のたてがみをもつライオンは、オス同士の戦いでも強く、一年を通じて非常に暑いにも関わらず子孫が繁栄しやすいという報告がされています。
そんな強さの象徴である黒くて豊かなたてがみを持つとされるケープライオンは、残念ながらヨーロッパ各国による植民地化で起こった生息環境の破壊や、乱獲が原因で1860年頃には絶滅してしまいました。
出典・参照: ケープライオン|「どうぶつのくに」の絶滅動物園
・体長:276~300cm、体重:200~230㎏
・分布:南部アフリカケープ州のサバンナ地帯(詳細な範囲はわかっていない)
・目/科:食肉目/ネコ科
アフリカ最北に生息していたバーバリライオンと並ぶほどの大きさであったと言われているのがケープライオンです。
遺伝的にはトランスバールライオンと同じともいわれています。
アフリカ最南部に生息していたケープライオンは、サハラ以南のライオンとしては最大種で、肩から腹部にかけて広く生えている長くて密度の濃い豊かなたてがみが特徴とされています。
このたてがみは、顔周りは茶色で他のライオンと同じですが、顔以外の部分は黒色で腹部まで長く伸びて繋がっています。
たてがみの有無や色、毛量に関しては遺伝的要因や飼育状況、テストステロンの量、気候などに影響されるとされ、より黒く、より毛量が多いたてがみを持つライオンほど健康であると言われています。
ヨーロッパや北アメリカなど外気温が低いところにいるライオンは多量のたてがみをもつ特徴にあるようですが、タンザニアでの調査ではより濃い色のたてがみをもつライオンは、オス同士の戦いでも強く、一年を通じて非常に暑いにも関わらず子孫が繁栄しやすいという報告がされています。
そんな強さの象徴である黒くて豊かなたてがみを持つとされるケープライオンは、残念ながらヨーロッパ各国による植民地化で起こった生息環境の破壊や、乱獲が原因で1860年頃には絶滅してしまいました。
出典・参照: ケープライオン|「どうぶつのくに」の絶滅動物園
マサイライオン
・学名:Panthera leo nubica、英名:East African lion・Masai lion
・体長:250~300cm、体重:150~200kg(オスの平均)
・分布:エチオピア、ケニア、タンザニアやモザンビークなど
・目/科:食肉目/ネコ科
マサイライオンはヒガシアフリカライオンとも呼ばれていて、生息している地域ではツァボライオンとしても知られています。
他のライオンと比較して毛色が灰褐色や黄褐色と薄い個体が多く、手足は長いですが、オスのたてがみはほとんど発達していません。
肩までかからないものも見られるため、ライオンの特徴があまりみられないのがマサイライオンの特徴とも言えます。
出典・参照: ライオンの種類・亜種|動物図鑑
・体長:250~300cm、体重:150~200kg(オスの平均)
・分布:エチオピア、ケニア、タンザニアやモザンビークなど
・目/科:食肉目/ネコ科
マサイライオンはヒガシアフリカライオンとも呼ばれていて、生息している地域ではツァボライオンとしても知られています。
他のライオンと比較して毛色が灰褐色や黄褐色と薄い個体が多く、手足は長いですが、オスのたてがみはほとんど発達していません。
肩までかからないものも見られるため、ライオンの特徴があまりみられないのがマサイライオンの特徴とも言えます。
出典・参照: ライオンの種類・亜種|動物図鑑
セネガルライオン
・学名:Panthera leo senegalensis、英名:West African lion
・分布:セネガルから中央アフリカなどの西アフリカ
・目/科:食肉目/ネコ科
セネガルライオンはセネガルやカメルーンに生息しており、西アフリカでは全域で発見されているためニシアフリカライオンとも呼ばれています。
南アフリカに分布しているライオンと比較して体が小さく、赤みがかった黄褐色の毛色をしており、オスのたてがみもあまり発達せずに短い個体が多いのが特徴です。また、個体数が少なく、群れの大きさも小さいとされています。
・分布:セネガルから中央アフリカなどの西アフリカ
・目/科:食肉目/ネコ科
セネガルライオンはセネガルやカメルーンに生息しており、西アフリカでは全域で発見されているためニシアフリカライオンとも呼ばれています。
南アフリカに分布しているライオンと比較して体が小さく、赤みがかった黄褐色の毛色をしており、オスのたてがみもあまり発達せずに短い個体が多いのが特徴です。また、個体数が少なく、群れの大きさも小さいとされています。
トランスバールライオン
・学名:Panthera leo krugeri、英名:Transvaal lion
・体長:260~320cm、体重:150~250kg(オスの平均)
・分布:南アフリカのトランスバール地方
・目/科:食肉目/ネコ科
トランスバールライオンも比較的大型の個体が多く、オスのたてがみはよく発達していて立派です。
稀に全身が白色のホワイトライオンが生まれることがあり、アフリカでは神の使いであるという伝承があります。
ホワイトライオンの生息数は世界で300頭ほどであり、野生では2プライドのホワイトライオンの群れが南アフリカで確認されています。
日本では全国の動物園で約20頭が飼育されており、とても希少な存在です。
ホワイトライオンは体毛や羽毛などが劣性遺伝によって色素が減少したことで白化したライオンの白変異種であり、遺伝子欠損によって色素欠乏が起こるアルビノとは異なります。
この変化は、氷河期に生きていたときのなごりが今も受け継がれているものと考えられています。
氷河期では白い毛皮が保護色となるため、生き抜くためには有利であったといえますが、間氷期においては白い毛皮が敵に見つかりやすく狩りを行ってもなかなか食事にありつけずに餓死してしまったり、狩猟の標的にもなりやすいのです。
そのため、数は非常に少なく希少な存在です。
出典・参照: ライオンの種類・亜種|動物図鑑
・体長:260~320cm、体重:150~250kg(オスの平均)
・分布:南アフリカのトランスバール地方
・目/科:食肉目/ネコ科
トランスバールライオンも比較的大型の個体が多く、オスのたてがみはよく発達していて立派です。
稀に全身が白色のホワイトライオンが生まれることがあり、アフリカでは神の使いであるという伝承があります。
ホワイトライオンの生息数は世界で300頭ほどであり、野生では2プライドのホワイトライオンの群れが南アフリカで確認されています。
日本では全国の動物園で約20頭が飼育されており、とても希少な存在です。
ホワイトライオンは体毛や羽毛などが劣性遺伝によって色素が減少したことで白化したライオンの白変異種であり、遺伝子欠損によって色素欠乏が起こるアルビノとは異なります。
この変化は、氷河期に生きていたときのなごりが今も受け継がれているものと考えられています。
氷河期では白い毛皮が保護色となるため、生き抜くためには有利であったといえますが、間氷期においては白い毛皮が敵に見つかりやすく狩りを行ってもなかなか食事にありつけずに餓死してしまったり、狩猟の標的にもなりやすいのです。
そのため、数は非常に少なく希少な存在です。
出典・参照: ライオンの種類・亜種|動物図鑑
アンゴラライオン
・学名:Panthera leo bleyenberghi、英名:Southwest African lion・ Katanga lion
・体長:250~310cm、体重:140~240kg(オスの平均)
・分布:ナミビアやボツワナ、アンゴラ、コンゴ民主共和国(カタンガ)、ザンビア、ジンバブエ
・目/科:食肉目/ネコ科
アンゴラライオンはカタンガライオンとも呼ばれており、背中の毛色は灰黄色で先端にいくほど黒みがかっています。オスはそれほどたてがみが発達せず、他のライオンの亜種と比較して薄い色をしているのが特徴です。
出典・参照: ライオンの種類・亜種|動物図鑑
・体長:250~310cm、体重:140~240kg(オスの平均)
・分布:ナミビアやボツワナ、アンゴラ、コンゴ民主共和国(カタンガ)、ザンビア、ジンバブエ
・目/科:食肉目/ネコ科
アンゴラライオンはカタンガライオンとも呼ばれており、背中の毛色は灰黄色で先端にいくほど黒みがかっています。オスはそれほどたてがみが発達せず、他のライオンの亜種と比較して薄い色をしているのが特徴です。
出典・参照: ライオンの種類・亜種|動物図鑑
バーバリライオンと他のライオンを比較してみよう
紹介してきたように、ライオンには生息する地域にちなんだ名前が付けられた亜種が存在し、それぞれにたてがみや毛色も微妙に異なっています。
本記事の主役であるバーバリライオンと他のライオンを比較してみると、バーバリライオンは頭から胴体までの体長が平均235~280㎝、体重が平均180~270kgと平均的にとても大型で、信憑性は不明とされながらも75cmの尻尾を含む全長4m以上、体重300㎏ほどのバーバリライオンが存在したとの記録もあるため、紹介したどのライオンよりも大きな個体が存在した可能性があります。
また、ライオンはより黒く、より毛量が多いたてがみを持つ個体ほど健康で子孫を残しやすいという傾向があります。
バーバリライオンのオスは背中や腹にまで伸びた濃く長いたてがみを持ち、胸板が厚いどっしりと大きな体をしているという特徴からも、健康で子孫を残しやすい傾向があったと思われます。
しかし、人間の手による環境破壊や乱獲によって野生のバーバリライオンは姿を消してしまいました。
現在ではライオン全体の数が減少し、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストには絶滅危惧種(VU)として指定されています。
野生のバーバリライオンやケープライオンのように絶滅してしまったライオンがなぜ絶滅したのか、私たち人間との歴史からその一因を考えると、現存するライオンへの関心も高まります。
ライオンだけではなく、世界中で絶滅の危機に瀕している動物がたくさんいます。そのような動物の存在を知ることで一人一人がその存在に目を向ける機会になるでしょう。
本記事の主役であるバーバリライオンと他のライオンを比較してみると、バーバリライオンは頭から胴体までの体長が平均235~280㎝、体重が平均180~270kgと平均的にとても大型で、信憑性は不明とされながらも75cmの尻尾を含む全長4m以上、体重300㎏ほどのバーバリライオンが存在したとの記録もあるため、紹介したどのライオンよりも大きな個体が存在した可能性があります。
また、ライオンはより黒く、より毛量が多いたてがみを持つ個体ほど健康で子孫を残しやすいという傾向があります。
バーバリライオンのオスは背中や腹にまで伸びた濃く長いたてがみを持ち、胸板が厚いどっしりと大きな体をしているという特徴からも、健康で子孫を残しやすい傾向があったと思われます。
しかし、人間の手による環境破壊や乱獲によって野生のバーバリライオンは姿を消してしまいました。
現在ではライオン全体の数が減少し、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストには絶滅危惧種(VU)として指定されています。
野生のバーバリライオンやケープライオンのように絶滅してしまったライオンがなぜ絶滅したのか、私たち人間との歴史からその一因を考えると、現存するライオンへの関心も高まります。
ライオンだけではなく、世界中で絶滅の危機に瀕している動物がたくさんいます。そのような動物の存在を知ることで一人一人がその存在に目を向ける機会になるでしょう。
初回公開日:2022年11月15日
記載されている内容は2022年11月25日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。