ナマケモノとはどんな性格の動物なの?特徴や生態・生活をご紹介
更新日:2024年06月10日
ナマケモノの特徴
テレビや動物園でたまにみかける、なんだか「のーんびり」した性格の生き物、ナマケモノ。
16世紀には、エサをまったく摂らない生き物だと考えられていたこともある、それくらい「動かない」性格の生き物であるナマケモノですが、そんなナマケモノ、本当はどんな生き物なのでしょうか。どんな暮らしをして、どんな性格をしているのでしょうか。
ここではナマケモノの特性や性格、その謎に迫っていきます。
16世紀には、エサをまったく摂らない生き物だと考えられていたこともある、それくらい「動かない」性格の生き物であるナマケモノですが、そんなナマケモノ、本当はどんな生き物なのでしょうか。どんな暮らしをして、どんな性格をしているのでしょうか。
ここではナマケモノの特性や性格、その謎に迫っていきます。
ナマケモノの特徴1:体型や体重
体の大きさは、種類にもよりますが、おおむね40センチから75センチ。重さは、3.8キログラムから6.5キログラムほどです。
長い手足を持ち、前肢のほうが後肢より長くなっています。さらに、長い鉤爪を持っており、これを木の枝にひっかけてぶら下がって生活しています。
長い手足を持ち、前肢のほうが後肢より長くなっています。さらに、長い鉤爪を持っており、これを木の枝にひっかけてぶら下がって生活しています。
ナマケモノの特徴2:寿命
野生下では10年から20年ほどですが、飼育下では順調に飼育できれば30年ほどは生きてくれます。
ただ、海外での事例ですが、大事に飼育され40年ほど生きた例もあります。
ただ、海外での事例ですが、大事に飼育され40年ほど生きた例もあります。
おそらく世界最高齢、43歳のナマケモノが死ぬ
出典: https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/17/060700212/ |
野生環境での寿命の2倍生きたオーストラリア唯一のナマケモノ「ミスC」
ナマケモノの特徴3:生息地
南アメリカと中央アメリカの熱帯林に生息しています。
とくにコスタリカには多くのナマケモノが生息しており、ナマケモノがどこにでもいるために地元の人はほとんど興味を抱いていないほどです。
さらに、コスタリカのリモン市には世界でひとつの「ナマケモノ専用保護施設」まであります。
とくにコスタリカには多くのナマケモノが生息しており、ナマケモノがどこにでもいるために地元の人はほとんど興味を抱いていないほどです。
さらに、コスタリカのリモン市には世界でひとつの「ナマケモノ専用保護施設」まであります。
ナマケモノの生態
ここからは、ナマケモノの生態についてご紹介していきます。
ナマケモノはとても特徴的な生き物です。長い腕や鉤爪、そして「なぜか」緑っぽくなっていく体毛。
そういった「不思議な生態」についてフォーカスしていきましょう。
ナマケモノはとても特徴的な生き物です。長い腕や鉤爪、そして「なぜか」緑っぽくなっていく体毛。
そういった「不思議な生態」についてフォーカスしていきましょう。
ナマケモノの生態
- 長い前腕と鉤爪
- 苔の生える体毛
- 鳴き声
- 排泄物
- 運動量が多すぎると危険
長い前腕と鉤爪
ナマケモノは一生のほとんどを、彼らの棲みかであるジャングルの樹上で過ごします。
その方法は、長い前腕と鉤爪を使って木につかまる、というもの。寝ている間はもちろん、死んだ後さえもしばらくは木の枝につかまったままだといいます。
ナマケモノたちは、それほどまでに強い力で木につかまって生活しています。
ただし、力強く木につかまっているからといって、その腕の力は樹上を移動することに使われることは滅多にありません。
ちなみに後肢にも長い爪(指)がありますが、こちらは大変力が弱いため、場合によっては邪魔にしかなりません。
後の項で説明しますが、排泄のため地上に降りた時はこの後肢を引きずって、前肢で匍匐前進のように進みます。
その方法は、長い前腕と鉤爪を使って木につかまる、というもの。寝ている間はもちろん、死んだ後さえもしばらくは木の枝につかまったままだといいます。
ナマケモノたちは、それほどまでに強い力で木につかまって生活しています。
ただし、力強く木につかまっているからといって、その腕の力は樹上を移動することに使われることは滅多にありません。
ちなみに後肢にも長い爪(指)がありますが、こちらは大変力が弱いため、場合によっては邪魔にしかなりません。
後の項で説明しますが、排泄のため地上に降りた時はこの後肢を引きずって、前肢で匍匐前進のように進みます。
哺乳動物では樹上環境下でぶら下がり動作を示すものが幾つか知られる。ナマケモノ,コウモリの様に前後肢を用いる動物,またオポッサムやキンカジュウの様に尻尾を利用するものなどがよく知られるが,これらは枝なる媒体に対して基本的に静的に体幹を維持する動作であって霊長類の様にぶら下がりつつの移動運動性を強く示すものは見られない。
出典: https://www.jstage.jst.go.jp/article/primate/27/0/27_0_2/... |
苔の生える体毛
ナマケモノの体毛には、苔が生えています。この苔は、トリコフィルスといいます。そしてナマケモノは自らの体毛に生えたこの苔を食べて、貴重な栄養源としています。
ところで、どうやってこの苔は生えるのでしょうか?
実は、ナマケモノの体毛は、苔を生やすだけではなく、クリプトセスという蛾の一種の棲みかともなっています。
この蛾はナマケモノに生えた苔を食べ、排便をします。それを栄養源としてまた苔が生え、それをナマケモノと蛾とで分け合って過ごします。
さらにこの苔を生やすことで体毛が緑がかり、森の中で自らの姿を捕食者たちからカモフラージュする役割も担っています。
自分の体に蛾を住まわせ、苔を繁殖させて食べ物にし、さらにカモフラージュにも使う、という「動かない性格の生き物」だからこそできる共生関係なのでした。
ところで、どうやってこの苔は生えるのでしょうか?
実は、ナマケモノの体毛は、苔を生やすだけではなく、クリプトセスという蛾の一種の棲みかともなっています。
この蛾はナマケモノに生えた苔を食べ、排便をします。それを栄養源としてまた苔が生え、それをナマケモノと蛾とで分け合って過ごします。
さらにこの苔を生やすことで体毛が緑がかり、森の中で自らの姿を捕食者たちからカモフラージュする役割も担っています。
自分の体に蛾を住まわせ、苔を繁殖させて食べ物にし、さらにカモフラージュにも使う、という「動かない性格の生き物」だからこそできる共生関係なのでした。
初回公開日:2019年08月21日
記載されている内容は2019年08月21日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。