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ミミナガバンディクートってどんな動物?生態や特徴を徹底解説!

更新日:2024年01月13日

オーストラリア固有種のミミナガバンディクート。日本ではゲーム「クラッシュ・バンディクー」のモデルとなった動物です。あまり知られていないミミナガバンディクートの生態と特徴を紹介します。絶滅危惧種になった経緯もまとめました。

ミミナガバンディクートってどんな動物?生態や特徴を徹底解説!
ミミナガバンディクートは夜行性です。餌を探すなどの主な活動は夜遅くなってからです。

暑く明るい昼間は巣穴の中で寝て過ごします。涼しい夜になると、昆虫や木の実などの食料を探しに外にでます。

ミミナガバンディクートは、湿気の少ないカラッとした地域を好みます。基本的には砂漠で生活をしていますが、乾燥した「低木」や「森林」にも姿を現すことがあります。

夜行性の動物には他にもコアラやタスマニアデビルなどがいます。

ミミナガバンディクートの特徴2:体長29センチからと小柄

ミミナガバンディクートの大きさは、オス35~55センチで体重1~2.5キロ、メス29~39センチで体重0.8~1.1キロと小柄です。

体のサイズの割に大きな耳、長い尻尾、お腹に袋がついていて、鼻は先がとんがっています。力強い前足には長い爪があり、体の色はグレーです。

大きな耳は小さな音にも敏感に反応でき、とがった鼻は餌のにおいを嗅ぎ分けます。長い爪は穴掘りに適しています。一方で視力はあまりよくありません。

ミミナガバンディクートの特徴3:尻尾が長い

白色と黒色の、尾長12~29㎝のひょろっと長い尻尾をしています。

尻尾はネズミに似ていて細長く、根本が黒色で、先端が白色になっています。ネズミの尻尾というと気持ちが悪いと思う方も多いですが、ミミナガバンディクートの尻尾は、ネズミに比べると毛が長くてふさふさしているので可愛いです。

最大尾長29㎝というと、猫の尻尾が大体30㎝ほどなので、体の大きさからすると相当長い尻尾であることがわかります。普段はその長い尻尾を引きずっています。

ミミナガバンディクートの特徴4:砂漠に生息する

ミミナガバンディクートは、乾燥した砂漠地帯に生息しています。

森などにも餌を探してでてきますが、巣穴は砂漠にあるアリ塚などの下に、穴を掘って住んでいる場合が多いです。

水分をあまりとらずに生きていけるので、砂漠のような乾燥した雨の少ない地域で生きていくのに適しています。

かつて砂漠にはたくさんのバンディクートがいましたが、現在はそのほとんどが姿を消してしまいました。砂漠の厳しい環境で生き抜くのは、いくら大型の肉食動物が少ないオーストラリアであっても容易なことではありません。

ミミナガバンディクートの特徴5:大きな巣穴を掘る

穴掘りが得意なミミナガバンディクートは、長さ300㎝、深さ60㎝もの入り組んだ大きな巣穴を、アリ塚の下に堀り生活しています。

ミミナガバンディクートの体長が30㎝ほどなので、自分の体長の10倍近くの長さを掘っていることになります。前足は土を掘るために発達しており、長い爪もついています。

外敵からの侵入を防ぐように巣穴の中は入り組んでおり、厳しい暑さと乾燥から身を守るように、昼間は巣穴の中で寝ています。

ミミナガバンディクートは絶滅の危機に!

かつて砂漠にはたくさんの種類のバンディクートがいましたが、ほとんどが絶滅し、ミミナガバンディクートも絶滅の危機にさらされています。

約100年前まではオーストラリア中で見ることができたミミナガバンディクートですが、その数は年々減っていて、絶滅危惧種になってしまいました。

その原因は自然のバランスが、人間によってゆがめられたためです。絶滅危惧種に指定されるほど数が減ってしまった理由を見てみましょう。

オーストラリアの絶滅危惧種

  • カンガルー
  • ワラビー
  • ウォンバット
  • コアラ
  • ミミナガバンディクート

人による環境破壊が原因

原因は人間が土地を開発したため生息地が減ったことと、人間が持ち込んだ生物が生態系のバランスを崩したためでした。

20世紀初頭、人間が家畜の放牧のため土地を開発し、ミミナガバンディクートの生息地が破壊されました。

同じ時期にウサギや犬、猫がオーストラリアに人為的に持ち込まれました。そのためウサギは爆発的に数が増え、巣穴をめぐる競合により、ミミナガバンディクートは巣穴を追われました。

また、犬や猫のような肉食動物が野生化したため、ミミナガバンディクートは捕食され数が減り、絶滅危惧種になってしまいました。
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初回公開日:2019年08月27日

記載されている内容は2019年08月27日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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