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コディアックヒグマの生態とは?グリズリーやホッキョクグマとも比較

更新日:2024年07月20日

「クマの中でも最大級のクマって何?」そんな疑問を持たれる方もいらっしゃるのではないでしょうか。その答えはコディアックヒグマです。本記事では、コディアックヒグマの生態やその大きさの秘密をご紹介しています。クマだけでなく動物が好きな方は、チェックしてみてください。

コディアックヒグマの生態とは?グリズリーやホッキョクグマとも比較
グリズリーはヒグマの一種で、コディアックヒグマとも近縁とされています。生息地も北アメリカのためコディアックヒグマと近いですが、グリズリーは内陸部に生息しているという点がコディアックヒグマとは異なります。

そんなグリズリーの平均体長は約1.5~2.5メートル、体重は約360キログラムのため、コディアックヒグマのほうが大きいことが分かります。

さらに、両者を比較すると性格の違いが挙げられるでしょう。産卵シーズンに栄養たっぷりのサケを大量に食べられるコディアックヒグマと比べ、グリズリーはエサが少ない内陸部に生息しています。そのため、グリズリーは気性が荒く、人間に危害を加えることも少なくありません。

コディアックヒグマはヒグマで最大級と言われるとおり、サイズにおいてはグリズリーよりも総じて大きいと言うことができます。同じヒグマで生息地も近い一方、環境の違いから生態や性格において違いが見られます。

エゾヒグマ

エゾヒグマもコディアックヒグマと同様、ヒグマの一種です。日本に生息しているヒグマはこのエゾヒグマで、北海道で生活しています。

エゾヒグマのオスの体長は約2メートル超、平均体重は約200~250キログラムです。日本に生息する陸上生物の中では最大と言われていますが、コディアックヒグマと比べると、体長、体重ともに小さいことが分かるでしょう。

環境もコディアックヒグマとは異なり、エゾヒグマは森林地帯や砂漠に生息しています。食べ物も、雑食ではあるものの、主食は植物という面も違いがあります。エゾヒグマは、農作物を荒らしたり人間に危害を加えたりすることもあり、過去には多くの人が犠牲になった痛ましい事件も起きているのです。

ちなみに、日本に生息する主なクマは、北海道のエゾヒグマと本州以南のツキノワグマの2種類です。

コディアックヒグマは日本で見られる?

残念ながら、日本でコディアックヒグマを飼育している動物園はないため、日本では見られません。コディアックヒグマは生息範囲が狭いため、実物を見るにはアメリカに行くしかないでしょう。

また、コディアックヒグマは、個人がペットとして飼うことも難しい動物です。それには3つの理由があります。

1つ目は、特定動物に登録されているからです。日本では、コディアックヒグマをはじめとする「クマ科全種」は、政府が定める特定動物に登録されています。この特定動物とは、人に危害を与える恐れのある動物を個人がペットとして飼うことを禁止するものであり、動物園や研究施設が飼育する場合は、都道府県知事の許可が必要です。

2つ目は、費用の問題です。例えば、ホッキョクグマの1日あたりのエサの量は、約8キログラムと言われています。動物園ならまだしも、個人でこれだけのエサの食費を払いながら飼育し続けることは難しいでしょう。

3つ目は、飼育設備の問題です。体長約2.4メートル、体重約400~500キログラムのコディアックヒグマを普通の民家で飼うことは難しいです。その大きさやパワーに耐えうる専用の設備を作って飼育することも現実的ではありません。

ちなみに、動物園や研究施設で飼育する場合にも、上記のような飼育を可能とさせる設備の構造を報告しなくてはいけません。

コディアックヒグマなど大きなクマと遭遇したらどうすればいい?

コディアックヒグマはもちろん、日本に生息するエゾヒグマであっても日本最大の陸上生物と言われるほど大きな生物です。そんなクマと万が一遭遇してしまった場合、真っ当に対峙しては人間に勝ち目はありません。ここではクマと遭遇した時の対処法をご紹介します。

・クマとの距離が100メートル以上離れている場合
クマがこちらの存在に気づいていないことが多いため、気づかれないよう注意しながら速やかに逃げましょう。

・クマが近づいてきている場合
こちらを人間だと分かっていない場合があるため、石などの高台に上がり、腕を大きく振って、クマよりも大きい存在であると見せることが大切です。また、挑発しないように気をつけながら声をかけましょう。

・クマとの距離が20~50メートルの場合
腕を大きく振り、挑発しないように気をつけながら声をかけます。また、クマとこちらの間に障害物が来るように誘導できるといいでしょう。なお、こちらを無視している場合は、クマから目を離さず、急な動きをせずにゆっくりと逃げましょう。

・クマとの距離が20メートル以内の場合
とにかく、大きな声を出さず、急な動きをせず、両腕を大きく振りながら、走らず静かに逃げましょう。大きな声を出してしまうとクマも驚いて暴走する恐れがあります。また、走ってしまうとクマも追いかけてくる可能性があるので気をつけましょう。

・クマが突進してきた場合
まずは落ち着くことが大切です。なぜならば、突進してきたとしても、その多くは威嚇行為のため途中で後退していく可能性が高いからです。威嚇をしないように声をかけながらクマとの間に障害物が来るように誘導しましょう。なお、クマ撃退のスプレーを持っている場合は、ここで噴射の準備をしておきましょう。

・クマの突進が止まらない場合
クマ撃退のスプレーを持っている場合は、一気に噴射をします。この際、クマの目と鼻を狙いましょう。スプレーが効かない場合や持っていない場合は、速やかにその場に倒れこみ、防御態勢を取ることが大切です。

対処法は以上ですが、そもそもクマと遭遇しないように、クマの生息地域に行く際には事前に情報収集をしておくとよいでしょう。

最大のヒグマであるコディアックヒグマについて知ろう

いかがでしたか。コディアックヒグマは日本では馴染みのないクマですが、日本で昔から恐れられているエゾヒグマよりも圧倒的に大きな、まさに最大級のヒグマであることが分かりました。

コディアックヒグマをはじめとする大きなクマの生態を知ることは、クマの生息地域へ行く際にクマによる被害を受けない防御策にもなります。

現代でもクマによる被害はなくなりませんが、人間と動物が共存できる環境を作るためにも、動物について正しい知識を身につけることが大切です。

初回公開日:2022年09月22日

記載されている内容は2022年09月22日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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