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馬の平均寿命・ギネス・人間とオウムとの差|サラブレッド

初回公開日:2018年01月14日

更新日:2020年09月26日

記載されている内容は2018年01月14日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

馬は昔から人間にとってつながりの深い生き物で、生活には欠かせない家畜として、また現在では競馬などの娯楽としても欠かせません。身近にいる生き物ですが意外に知らないことも多く、寿命についてもそのひとつです。ここでは馬の寿命について、ご説明します。

馬の平均寿命・ギネス・人間とオウムとの差|サラブレッド

馬の歴史

馬の平均寿命・ギネス・人間とオウムとの差|サラブレッド
※画像はイメージです
馬といえば古くから軍馬として、また家畜や乗馬、競馬や馬術などの競技で活躍するなど、人にとっても馴染み深い動物です。人の側で役に立ってきた馬のその歴史はかなり古く、時代に応じていろいろな役割を果たしてきました。この項では、日本での馬の歴史について触れていきましょう。

日本最古の馬の歴史

日本に馬が渡来したのは、古くても弥生時代末期ではないかと言われています。また、5世紀ごろ古墳時代に朝鮮半島から、乗馬技術や飼育の技術と共に渡来し、主に軍用目的として活躍し始めたともされています。

当時は首長が死ぬとその愛馬を殉葬するという風習があり、後に馬の代わりに馬形埴輪を埋葬していたと言われています。

馬文化の発展

騎乗のために技術が発達したのは7世紀ごろで、貴族の間で騎乗用に馬を利用するようになったと言われています。奈良時代は軍用に馬寮が設けられ、馬上から的に向かって矢を放つ流鏑馬(やぶさめ)などもこの時代に誕生しました。なお、この時代は朝廷の儀式として競馬(きそいうま・くらべうま)が行われ、その後神事や祭典競馬として盛んになりました。

また平安時代には武士階級が成立し、熟練した弓術と馬術の優秀な人々が出世することにより、「弓馬の道(武士道)」が浸透しました。なお、この時代より乗馬の速さを競ったり弓を射る騎射などのさまざまな競技が行われ、賭け事としてこれらの競技が利用されるようになりました。

鎌倉時代からは中型の馬が増え、軍事だけでなく荷運びや農耕に利用されるようになります。軍事用での馬の活躍は、平家物語などでも語られているとおりです。

乗馬の普及

ヨーロッパでは16世紀頃から乗馬学校などが誕生し、現代の馬術のような様式が生まれました。江戸時代には旗本以上の階級の人のみが乗馬を認められていましたが、明治時代になり平民の乗馬が許可されました。海外より、スポーツとしての乗馬が日本に入ってきたのもこの時代になります。

明治時代に入ってきた乗馬はまだまだ貴族などの上級階級の人たちのもので、当時はスポーツというよりも武芸のひとつとされていました。その後、1950年代に競技として普及したものの、参加できるのは軍人や貴族というごく一部の人たちでした。

なお、明治のこの時代から昭和初期にかけて、馬は農耕用だけでなく馬車などの交通手段としても利用されるようになりました。

馬の年齢(馬齢)

以上のように人と馬との歴史はとても古く、人々の生活に馬の存在は欠かせないものでした。現在では家畜としてだけではなく娯楽にも欠かせない馬ですが、馬の年齢など知っているようで意外に知られていない数え方、また人間の年齢に換算するといくつなのか、さらに馬の寿命などご説明します。

馬齢の数え方

馬の年齢の事を「馬齢」と言います。原則として、北半球では生まれた時を0歳とし、以降1月1日が来ると同じ年に生まれた馬は一斉に1歳加齢します。南半球の南アメリカ諸国では7月1日、オセアニア・南アフリカ共和国では8月1日など、また韓国では各出生国での規則に基づき加齢時期が異なっています。

なお日本では2000年まで、馬が生まれた時を1歳とし、数え年で数えられていました。そのため、国際的な年齢表記と日本国内の表記では1歳のずれが生じます。1990年代、競走馬や種馬の国際的取引が活発になり、馬齢表記のずれによる混乱を防ぐ必要がありました。

2001年、JRAが推進する国際化政策として、諸外国で採用されている満年齢表記に統一されることとなり、日本でも馬齢表記を数え年から満年齢に変更されました。ただし、2月や6月に生まれても皆一律1月1日に加齢されます。

馬齢表記の必要性

春に繁殖期を迎え、ほとんどの馬が春先に出産します。競走馬などはデビューがおよそ2歳で、1歳の秋ごろから競走馬として訓練や調教が開始されます。また3歳限定で行われるクラシックレース、さらに4歳以降の馬は古馬(こば)と呼ばれ、それぞれに出走できるレースが決まっています。

競馬や馬術などの競技で満年齢表記を使用した場合、出産シーズンに年齢条件のあるレースが開催される際、実年齢が一歳近く放れた馬でも同条件で走る事になりかねません。このようなことから、馬齢の表記方法を使用するようになりました。

人間換算での馬の年の数え方

計算式・1

馬の年齢を人間の年齢に当てはめる場合、一般的に馬の年齢を4倍すると人間の歳になると言われています。

【馬の年齢計算式】
馬齢×4=人間の年齢

計算式・2

また、競走馬の場合、1~3歳までの成長スピードがとても早く、人間の年齢に例えると馬:1歳=人間:6歳、馬:2歳=人間:12歳、馬:3歳=人間:17歳とも言われています。これらを基準に、4歳以上の馬については、1年につき3倍したものを足していくという計算の仕方もあります。

【4歳以上の馬の年齢計算式】
(馬の年齢-3)×3+17=人間の年齢

馬の平均寿命

馬の平均寿命・ギネス・人間とオウムとの差|サラブレッド
※画像はイメージです
一般的に馬の平均寿命は20~30とされており、中には40歳まで長生きする馬もいるとの事です。なお、人の手で環境などを整えられたかどうかでも、平均寿命に大きな差があります。野生で生活している半野生化した馬だと寿命は短く、平均寿命は約10歳だと言われています。

飼育されている馬は、食事をはじめとする健康管理に細かな手入れなど、すべて人間によって行われています。また、野生動物は歯が無くなれば餌を食べることができなくなり、やがて死んでしまいます。そのため、長生きをさせるために人の手による健康管理は必要です。

サラブレッド馬の寿命

競走馬は7~8歳くらいになると高齢と言われ、軽種のサラブレッドで20歳前後が寿命とされています。競走馬として品種改良されたサラブレッドは、人を背負った状態で数分間継続して50~70キロの速度で走る能力を持つと言われています。

競走馬は若い頃から心肺機能を鍛えるために厳しいトレーニングを重ねており、また心身ともにギリギリのところまで追いつめるレースは過酷です。そのため、牧場でのんびりと過ごしている普通の馬に比べれば、競走馬として鍛えられた馬の方が死亡するリスクが高く、寿命が通常よりも短いのも仕方のないことでしょう。

また名を残して引退した競走馬以外で、実際に寿命まで生きられる馬はそう多くはありません。残念なことに、飼育にお金がかかるという理由から、殺処分されてしまうことが多いからです。そのため寿命が20歳とは言っても、10歳以上まで生きられる馬が少ないというのが悲しい現状です。

元競走馬の長寿記録

日本サラブレットの寿命で最高齢の記録を保持していたのは、1996年に35歳3ヶ月で死んだ三冠馬のシンザンが有名です。

ところが、2014年に元競走馬のシャルロットが、シンザンの持つサラブレッド最高寿命記録を抜いたことで話題を集めました。競走馬時代はアローハマキヨという名前でしたが、引退後はシャルロットと名前を変え、現在はゆったりと余生を過ごしているとの事です。新年を迎え、今年で39歳となりました。

馬のギネス記録の寿命

ギネスブックに登録されている寿命最高齢は62歳です。イギリスのオールドビリー(1760~1822年)という馬で、一般の農家で飼われていた雑種の馬でした。しかも寿命で死ぬ3年前まで運河のはしけ船を引く使役場として働いていたとの事です。人間にすれば240歳くらいで、この記録が塗り替えることは難しいのではないでしょうか。

また、サラブレッドの寿命で世界最長寿のは42歳のタンゴデューク(1935~1978年)で、人間にすれば160歳くらいになります。この馬は競走馬ではありましたが、競走馬としては特筆すべき記録はなかったそうです。

馬と他の動物の寿命の差

人間

馬の平均寿命・ギネス・人間とオウムとの差|サラブレッド
※画像はイメージです
2017年3月、厚生労働省が公表した生命表によると、日本人の平均寿命は男性80.75歳、女性86.99歳で、過去最高を更新しました。

また、世界の平均寿命の上位5位までは下記のとおりです。第1位は香港で、男女合計の平均寿命が84.3歳です。なお、日本は男女合計の平均寿命が83.84の第2位になりました。以降、第3位のマカオが男女平均寿命83.59歳、次いで第4位がイタリア男女平均寿命83.49歳、第5位のスペインが男女平均寿命83.49歳という結果になっています。

このように、人間の平均寿命は男女ともに年々伸びています。医療の発達、食生活や生活の向上などにより、現在では100歳を超える人もだいぶ増えてきました。

インコ・オウム

身近にいる意外に寿命が長い生き物は鳥類です。特に大型のオウムは比較的長命なので、人が2世代にかけて飼い続けるなどということもあります。

小型のセキセイインコでも平均寿命10歳、それ以外でも長くて20年生きる種類もいます。また、中型のインコの平均寿命はは15~25歳、大型のオウムの寿命は30~70年とされており、一番長く生きたオウムは100歳生きたと言われています。

戦国時代の馬の寿命

馬の平均寿命・ギネス・人間とオウムとの差|サラブレッド
※画像はイメージです

戦国時代に活用していた馬

現在のような大型の馬が導入されたのは幕末から明治初期からと言われています。日本には現在のサラブレッドのような種はおらず、ポニー種に属する小型・中型に分類される馬がほとんどでした。

ポニーと聞くと子供用の乗馬やショーなどで見る小さく愛くるしい姿を思い浮かべますが、実際は馬の品種を指すのではなく、体高が147cm以下の馬のことを指します。やや大きめの頭部や太く短めの首、丸々とした胴回り、太くて短めの足など、全体的にずんぐりとした体形をしています。

戦国時代に戦場で乗られていた馬は、おそらく日本の在来種の木曽馬か、あるいはそれと同じような品種の馬だと考えられています。木曽馬は時速40キロで走ることができるうえ、粗食に耐え戦場でも小回りが利き、さらに頑丈で荷物を運ぶ事でも重宝されていました。

戦国時代の馬の寿命

日本の在来馬で戦国時代に使われていたのが木曽馬の品種だと言われています。馬の寿命はおよそ20年ほどだとしても、現在のようにしっかり管理飼育をされていなかったでしょうから、現在の野生種と同様に寿命は実際にはそんなに長くなかったと考えられています。

また、今よりも環境が整っていない状況での労働や軍馬として使役していたことから、さらに寿命は短かったのではないでしょうか。

在来8種

古くから日本にいる馬種で、現存する日本在来馬は8種類います。これらの日本在来馬は日本馬事協会や各地の保存会が保護にあたり、頭数維持や増加などが図られ今に至ります。ここでは、日本在来馬8種類をご紹介します。
馬種地域体高(肩までの高さ)備考
北海道和種北海道125~135㎝道産子として親しまれる日本馬で、木材や食料など資源運搬の馬車馬として、北海道開拓の労働力として活躍しました。
木曽馬長野県130~135㎝主な利用方法は乗用・農耕として利用されていました。また、平安時代から江戸時代にかけて、武士の馬として活躍していました。現在では長野県の天然記念物に指定されています。
野間馬愛媛県110~120㎝別名ノマゴとも呼ばれ、ポニーの分類に入る馬です。江戸時代に伊予松山藩が軍馬として飼育を始め、小柄でありながら重い荷物の運搬にも活躍しました。現在では今治市の天然記念物に指定されています。
御崎馬宮崎県100~120㎝在来種の中では中型に分類されるポニー種で、体格はがっちりしていますが足が細く、乗用馬の特徴を持っています。現在では国の天然記念物に指定されています。
対州馬長崎県110~130㎝対州馬(たいしゅうば)または対馬馬(つしまうま)と呼ばれ、農耕・木材運搬用として活躍していました。北海道和種と野間馬の中間の体格で、真偽のほどは不明ですが、鎌倉時代の武士が軍馬として活用していたという説があります。
トカラ馬鹿児島県100~120㎝日本在来馬の中で最小で、馬品種ではポニーに分類されます。農耕や運搬、サトウキビ絞りなどに利用されていました。現在では鹿児島の天然記念物に指定されています。
宮古馬沖縄県110~120㎝サトウキビ畑などでの農耕馬として利用されていました。体高は120㎝と小型で、馬品種ではポニーに分類されます。現在は沖縄県の天然記念物に指定されています。
与那国馬沖縄県110~120㎝丘陵地が多い島内での陸路交通手段として活用されていました。宮古馬に比べやや体高が低く、小柄で頑健で、馬品種で言えばポニーに分類されます。現在は与那国町の天然記念物に指定されています。

天寿を全うできる環境作り

古来より、家畜から始まり、時代に応じて馬が人の生活に密接にかかわってきたのは説明したとおりです。とはいえ現在では昔のように人の生活にかかわるような存在ではなくなり、馬といえば競馬など娯楽のために活躍する存在という時代となりました。

現在ではより強い競走馬を誕生させることを目的とした繁殖がほとんどです。ところが競走馬を引退したサラブレッドの場合、余生をのんびりと過ごすことができる馬はほんの一握りだとのことです。そんななか不要となった馬の命を救い、寿命までゆっくりと過ごすことができるような環境を作る活動が行われています。

徹底した食事や生活管理などで馬も寿命が延びてきている現在、最後まで穏やかに過ごしてもらいたいです。

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