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ナキウサギがペットとして飼えない理由は?生息地や見られる場合も

更新日:2024年07月22日

ナキウサギという動物を知っているでしょうか。この記事ではナキウサギの生態や特徴、ペットとして飼うことができるのか、どこでみられるのかなどを紹介しています。ナキウサギに興味がある方は、ぜひこの記事をチェックしてみてください。

ナキウサギがペットとして飼えない理由は?生息地や見られる場合も
「ナキウサギとはどういう動物なの?」
「ナキウサギはペットとして飼える?」
「ナキウサギはどんなところに住んでいるの?」
このように、テレビなどで知ってナキウサギがどのような動物なのか知りたくなった方や、ナキウサギをペットにしたいけれど、そもそも飼えるのかどうか知りたいという方も多いのではないでしょうか。

この記事では、ナキウサギの生態や特徴から、ペットとして飼えるのかどうか、どのような場所で見られるのか、など詳しく解説しています。

この記事を読めば、ナキウサギの新しい魅力が発見できて、より一層ナキウサギを見てみたいと思うでしょう。

ナキウサギはどのような動物なのか知りたい方、興味がある方はぜひ読んでみてください。

ナキウサギはペットとして飼える?

結論から言いますと、ナキウサギはペットとして飼えません。

ナキウサギは北海道のような寒い地域に生息しており、ペットとして飼うには温度管理が難しく、飼育不可能と言われています。

また、警戒心がとても強く、人に慣れることがないため、ペットとして飼うには向かない動物なのです。

ナキウサギは準絶滅危惧種

ナキウサギは環境省のレッドリストで、準絶滅危惧種に指定されています。

ナキウサギがペットとして飼えない理由の一つとして、その希少性も挙げられます。

日本では北海道でしか生息していないナキウサギですが、氷河期にシベリア大陸からやってきて、そのまま涼しい山岳地帯で生き残ったため、「生きた化石」とも呼ばれています。

そんな寒い地域でしか生きられないナキウサギは、地球温暖化の影響を受けています。高温に弱く、12℃前後がちょうどよい温度とされているため、温暖化の影響で気温が上昇すれば、ナキウサギは生きることが難しくなるでしょう。

また、ただでさえ住む場所が限られるナキウサギですが、森林伐採や土地開発などの要因により生息地の安全も脅かされています。

ナキウサギの生態

ナキウサギはハムスターのような見た目をした、ウサギ目ナキウサギ科ナキウサギ属に分類される動物です。ほかのウサギのように、前歯(門歯)の裏側にも歯があって二重になっている特徴があります。

体長は15~18cmほどと小さく、短い四肢と丸い耳を持ちます。尻尾もありますが、短すぎて外見からはわからないほどです。

ナキウサギの毛は、年2回生え変わります。その体毛は夏になると赤褐色、冬は灰褐色から暗褐色になり、岩場などの色と同化して天敵から見つかりにくくなるのです。

日本では北海道でのみ生息しており、キタナキウサギの亜種でエゾナキウサギと呼ばれています。

それでは、ナキウサギがどのような動物なのか、さらに詳しく紹介します。

食性について

ナキウサギは草食動物です。

コケモモやヒメスゲ、シラネニンジン、エゾムラサキツツジ、イソツツジ、ヒメノガリヤスなどの葉や茎など、様々な種類の植物を食べます。基本的に標高の高い場所に住んでいるため、高山植物の花やコケなども好んで食べます。

ナキウサギには冬眠しないという特徴があります。そのため、冬が近づくとすみかにしている岩の下などに草木や、コケ、キノコなどを貯蔵して、冬を越すために備えます。

さらに、ナキウサギは干し草を作って冬場の蓄えや寝床にします。新鮮な草を集めて乾燥させて、それを巣穴のあちこちに溜め込んで、冬を乗り切るのです。

また、ナキウサギは2種類の糞をします。3〜5mmの小さな丸い糞は同じ場所にたくさん溜め糞します。この溜め糞は近くにナキウサギがいる目印になります。

もう一つは盲腸糞という、長さ18〜25mm、直径は3〜6mmほどの細長い柔らかい糞で、これは食糞します。盲腸糞はタンパク質やビタミンB群が豊富なため残った栄養を摂取するためにもう一度食べるのです。

鳴き声に特徴がある

ナキウサギは、その特徴的な鳴き声や、よく鳴くことから「ナキウサギ」といわれるようになったと言われています。

雄と雌では鳴き声が異なり、雄は長い鳴き声、雌は短い単音の鳴き声です。「キチッキチッ」「ピイッピイッ」などと鳥のように甲高い声で鳴くのが特徴です。

ナキウサギは、求愛行動や、縄張りを主張したり、天敵の存在を仲間に知らせたりするコミュニケーションのときに鳴き声をあげます。

警戒心が強く、なかなか巡り会えないナキウサギですが、その特徴的な鳴き声を知っていれば見つけやすくなりますので、ぜひ覚えておいてください。

繁殖率と生存率

ナキウサギは準絶滅危惧種だと前述しましたが、それは繁殖率と子ウサギの生存率の低さも関係します。

出産は通常年1回で、2~4頭産まれます。しかしナキウサギは出産のとき、少しの刺激でも流産するともいわれています。普通のウサギが年6回出産できるのと比較してみても、ナキウサギは繁殖率が低いといえます。

また、子ウサギは生後2ヶ月ほどで両親から独立して、新しい縄張りを探し放浪します。

しかし、ナキウサギの好むゴロゴロとした岩場は少なく、中には親をすみかから追い出して、親のすみかに定住することもあります。無事に縄張りを見つけたとしても、冬になるまでに貯食できないと死んでしまうため、その生存率は低いといわれています。

普通のウサギの平均寿命は7~8年ですが、ナキウサギの寿命は5年ほどと短いです。1年で成熟するため、寿命も短いのです。
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初回公開日:2022年09月27日

記載されている内容は2022年09月27日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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