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ペットショップで売れ残りの猫はその後!ペット先進国の取り組み

更新日:2024年11月10日

ペットショップの売れ残った猫たちは、その後どのような運命をたどるのでしょうか。この記事ではペットショップの売れ残りの猫に待ち受けている運命についてご紹介しています。日本特有のペットショップの売れ残り問題について考えるきっかけとしてぜひご覧ください。

ペットショップで売れ残りの猫はその後!ペット先進国の取り組み

ペットショップで売れ残りになったペットのその後

ペットショップで売れ残りの猫はその後!ペット先進国の取り組み
ショッピングセンターなどに併設されているペットショップにショッピングのついでに立ち寄り、展示されている猫や犬を見て「可愛い」とメロメロになったことのある方も多いのではないでしょうか。

ペットショップに展示されている猫たちはどれも愛らしく、訪れる人々の心を癒してくれます。

しかし、猫をはじめとする生き物に「○万円」という販売価格がつけられていることに違和感を覚えたことのある方も少なくないことでしょう。

子猫の時には数十万と高値がついていたのに、数ヵ月立っても買い手が見つからず売れ残りの状態になると、どんどん値段が下がっていきます。

最後まで売れ残りになった猫にはどのような運命が待ち受けているのか考えたことはありますか。

ここではまず、売れ残りになった猫をはじめとするペットのその後について見ていきましょう。

売れ残ったペットのその後1:看板犬・看板猫になる

売れ残りになった猫やペットのその後としてまず考えられるのが、ペットショップの看板犬や看板猫になるというルートです。

大人になっても買い手が見つからずに売れ残りになったペットのうち、ごく少数はペットショップでの客寄せとしてそこで飼われ続け、看板犬や看板猫として生活をすることができます。

ですが、売れ残りになったペット全てを看板ペットにするのはお世話をする面でも金銭面でも大きな負担がかかるため、不可能です。

看板犬・看板猫になることができた売れ残りのペットは、非常に幸運でレアな存在であり、他の多くの売れ残りのペットたちはこのような幸せな選択肢すら与えてもらうことができません。

売れ残ったペットのその後2:知り合いに引き取られる

ペットショップのオーナーや店員の知り合いに引き取られるというのも、売れ残ったペットを待つその後のルートのひとつとして挙げられるでしょう。

売れ残りになった猫や犬をペットショップで飼育し続けるはさまざまな面で負担がかかるので、多くの売れ残りの動物たちはペットショップの店員の個人的な伝手をたどって、ペットを飼いたがっている人に実質タダで引き取られます。

というのも、売れ残りになったということは大人になったということであり、ペットショップに訪れる多くの客は子猫や子犬にしか興味がないからです。

赤ちゃんの時には数十万の価格がつけられていたペットであっても、成長するにつれてどんどん売値が下がり、最終的にはゼロ円で引き取られることになるというのは、心情的にとても受け入れがたい話でしょう。

売れ残ったペットのその後3:繫殖業者に引き渡す

ペットショップで売れ残り、その後看板ペットとしてペットショップで飼い続けられたり店員の知り合いに引き取られるというのはかなり幸運なほうです。

健康に問題がない売れ残りのペットの少なからぬ割合が、繁殖業者に引き渡されます。

なお、オスは少ない数で種付けを行うことができるため、繁殖業者はできるだけ多くの赤ちゃんを産ませることのできる若くて健康なメスを引き取りたがる傾向にあると言われています。

全てがそうではありませんが、繁殖業者の中には赤ちゃんを産めることができればそれでいいと考え、必要最低限の世話しかせず、猫や犬を劣悪な環境の中で飼育することも少なくありません。

売れ残ったペットのその後4:譲渡会で里親募集する

店員の知人や繁殖業者にも引き取ってもらえず、繁殖に適さないと判断された売れ残りのペットたちの多くは、いったん動物保護団体や動物愛護協会などに保護されることになります。

犬猫の会や犬猫譲渡会、あるいは里親会などを通じて飼い主募集がされることになるでしょう。

つらく悲しい現実ではありますが、譲渡会などを通じて里親募集をしたペットのうち、飼い主さんが見つかるのは多くの場合子猫や子犬です。

成長して大人になればなるほど、「可愛くない」「しつけが難しそう」というイメージだけで判断され、ペットとしてもらわれる可能性が低くなってしまいます。

譲渡会で里親募集をして飼い主さんが見つかるのは、とても幸運な犬や猫だけであるというのが現実です。

売れ残ったペットのその後5:保健所で処分する

ペットショップで売れ残ったペットを待つ最悪の運命が、保健所で処分されるということです。

ペットショップの看板ペットになるのはかなりレアなケースであり、店員の知人にも繁殖業者にも引き取ってもらえず、里親も見つからなかった場合には保健所で処分されることになります。

子猫や子犬の時にはペットショップの一番目立つ場所に展示され、訪れた客から「可愛い」「この子を飼いたい」とキャーキャー騒がれていたにもかかわらずです。

大人になればなるほど引き取り手や飼い主を見つけることは難しくなっていき、動物保護団体も毎日のように売れ残りのペットを引き取ることになるため、飼育費用や手間の負担から、保健所で処分という最悪の方法を選ばざるを得なくなってしまいます。

ペット先進国ではペットショップがない

以上でご紹介したように、ペットショップで売れ残りになったペットたちのほとんどは悲しく残酷な運命をたどっています。

このような現実を知ると、ペットショップで命に値段をつけて売買することや、犬や猫などの動物を「商品」として粗末に扱うことに強い憤りを感じる方が多いことでしょう。

知っておきたいのは、ドイツをはじめとする先進国では日本のようなペットショップが存在せず、ペットの命に値段をつけて商品扱いすることが禁止されているということです。

特にドイツは動物保護の先進国として世界的に有名であり、意外に感じるでしょうが実は第二次世界大戦前のナチス期から動物愛護法をはじめとする法的・社会的な取り組みがはじめられています。

このような国では、ブリーダーがペットを欲しがっている人について、適切な飼育環境を提供でき愛情を持って最期まで世話ができるかどうかを見極めた上で、犬や猫を譲渡しています。

ペットショップでペットが売れ残る理由を知ろう

今回はペットショップで売れ残りの猫や動物がどのような運命をたどるのかについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

そもそもペットショップで売れ残りの猫が出るのは、猫を商品として扱うペットショップ業界の悪しき慣習が存在しているからだと指摘する声も少なくありません。

そのため最近では、猫が飼いたいからと言って安易にペットショップで購入することに抵抗感を抱き、動物愛護団体で保護された猫を引き取る人の割合が増えています。

ドイツをはじめとする動物保護先進国ではペットショップ自体がなく、猫や犬に値段をつけて販売することが禁止され、それゆえに売れ残って殺処分されるペットもほとんどいないことを知っておかねばならないでしょう。

初回公開日:2019年08月07日

記載されている内容は2019年08月07日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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