犬の知能はどれくらい？他の動物と徹底比較！知能の高い犬種有数5も紹介

犬の知能は非常に高く、訓練をうけると忠実に従い、人間のために働くことができ、色々な場面で人間の暮らしを助けてくれます。

また、犬は言葉は話せなくても、人の言葉を理解し、喜んだり、寂しがったり、甘えたり、おびえたり、といった感情表現ができます。

最近の研究によると、犬は悲しんでいる人を、飼い主かどうかにかかわらず、慰めようとする習性を持っていることがわかっています。

犬の知能は、人や他の動物と比較して、どのくらい高いのでしょうか。こちらでは、犬の知能について最新の研究結果に基づき、ご紹介していきます。

犬好きの方や、犬を飼っていらっしゃる方は、犬の知能が高いことを示す体験やエピソードを、たくさんお持ちなのではないでしょうか。

犬はさまざまな動物の中でも特に知能が高いことで知られ、その知能の高さを生かし、盲導犬、警察犬、救助犬、介護犬など、プロとして訓練を受け、人と社会に貢献している犬がたくさんいます。

犬の知能は、ほかの動物と比較してどのぐらい高いのか見てみましょう。

犬の知能が猫以上といわれる理由は、イヌの大脳皮質にあるニューロン（情報の伝達を担う神経細胞）の数と、前頭前野皮質（理性をつかさどる組織）の割合が、ネコの約2倍以上あることがわかったためです。

米ヴァンダービルト大学の神経科学者スザーナ・エルクラーノ＝アウゼル氏の研究結果によると、ニューロンの数は、犬（5.3億）、猫（2.5億）、人（160億）でした。

また、ドイツの学者コルビニアン・ブロードマン氏の研究結果によると、前頭前野皮質の割合は、犬（7%）、猫（3.5%）、人（29%）でした。

犬の知能レベルが、カラス以下といわれる理由は、カラスの脳化指数が、犬より高いという研究結果が発表されたためです。

体重に占める脳の比率のことを脳化指数と言います。脳化指数の比率が高いことが、知能の高さを直接意味しているわけではありませんが、知能レベルの指標の一つとして使われています。

カラスは、数多くの餌場の位置を記憶し、自分で道具を作って使うことができるなど、とても賢く、アメリカの心理学者ハリー・ジェイソン氏の研究によると、人間、イルカ、チンパンジー、サルの次に脳化指数が高いという結果でした。

人が指さした容器の中におやつが入っていることを理解させるという実験の結果、犬は教えられなくても、人が指をさしている方向に注意を向け、人の意図を読み取る能力が、サルよりも高いことが明らかになりました。

この犬の知能は生まれつきのもので、生まれて間もない子犬でも人の指さしに反応したそうです。さらに、犬は指さしなどしなくても、人間の目配せだけで、その容器にフードが入っていると見抜けることも明らかになりました。

この洞察力は、人間との共同生活の長い歴史の中で発達したコミュニケーション能力だと言われています。

犬は人間の言葉を覚えたり、口調や表情などを察して、気持ちを読み取ることができるため、人間の知能年齢で、2歳～3歳程度の知能を持っていると言われています。

ブリティッシュ・コロンビア大学のスタンレー・コレン教授の研究結果によると、知能の高い上位20％の犬は、約250もの単語やジェスチャーを理解することができます。

平均的な犬でも約200の単語やジェスチャーを理解でき、訓練次第でもっと増やすことができます。この犬の知能は、人間の2歳半の能力と同レベルであることがわかっています。

最も知能の高い・低い犬種の順位が、ブリティッシュ・コロンビア大学のコレン教授によって、アメリカ心理学会で発表されました。

この順位は、アメリカとカナダの200種類以上の犬種について、複数の審査員によって、その服従能力の審査（オビーディエンス・ジャッジ＝犬の服従競技会の審査）を受けた結果をまとめたものです。

判断の基準は、「新しい指示を何回目で理解するか」と「最初の指示で従うか」の2項目です。

それでは、最も知能の高い犬種有数5位の特徴を見てみましょう。