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キツネはペットとして販売されているのか|値段/ペットショップ

更新日:2024年11月07日

キツネは、ペットとしても飼うことが可能です。犬と同じイヌ科ですが犬とは異なる飼い方への意識が必要になるため、ペットとして飼うにはちゃんとした知識が必要になります。ペットにできるキツネの種類・飼い方・注意点を含め、ペットとしてのキツネについてお伝えしました。

キツネはペットとして販売されているのか|値段/ペットショップ
個体の性格も多少は関係しますが、キツネは甲高い声でよく鳴きます。そのため、集合住宅であったり周囲に家がある場合は騒音対策を行わないといけません。キツネは夜行もできる動物なので、夜に動き回ったり鳴いたりすることもあります。プラスチックゲージなどを用いて、騒音対策を行いましょう。

エキノコックスの存在

エキノコックスの存在は、日本でもニュースに取り上げられました。アカキツネの体内に住み着く寄生虫エキノコックスですが、本来北海道にしかいないアカキツネが本土に渡ってきたり、北海道から本土などに渡った犬の中にエキノコックス感染犬がいて、北海道以外でも脅威となっているという内容が報道されました。

エキノコックスは正式名称をEchinococcus multilocularisと言い、日本語では多包条虫と呼ばれます。生息場所を転々とする寄生虫ですが、最終的にイヌ科の動物に感染します。感染したイヌ科の糞便と共に排泄された卵が何かしらの理由で人の体内に侵入すると嚢胞を作り、徐々に全臓器に転移し、重度の機能障害を起こします。潜伏期間が5年〜15年なので、発症するまで感染に気付かないケースも多いです。

エキノコックスは感染と発症で分別がある

イヌ科には感染しても発症しないため、見た目では感染の有無が分かりません。イヌ科がエキノコックスに感染する経路は、エキノコックスに感染している物体に触れた時です。たとえば、感染した野ネズミ・そのネズミの糞尿などが経路になります。ネズミから人に感染することはありませんが、ネズミ・犬・人の順になると人にも感染します。

発症してしまうと、病巣全てを切除・摘出しないと治療になりません。そのため、健康上全ての切除や摘出が不可能であると完治は難しくなります。また、そういった治療は心身的にかなりの負担がかかります。発症してから気付かずに(または気付いても)放置しておくと、死に至ります。

エキノコックスが人に感染する経路

エキノコックスが人間に感染する経路となるのは、感染したイヌ科の排泄物です。経路になった事例として報告されているのは、犬とキツネです。野生のキツネはエキノコックスに感染している確率がとても高いため、野生のキツネをペットとして飼うことは避けた方が良いと言われています。また、野生のキツネに飼い犬などの動物を近付けることも避けましょう。

飼い犬であっても、排泄物の処理を行う時は素手で触れないようにしてください。ビニールなどの手袋でも良いのですが、スコップやトングのようなもので取った方が良いです。処理後は手袋を装着していても、殺菌効果のある石鹸でしっかりと手を洗います。また、室内外問わず糞便の放置をすることも責任感に欠けます。適切にちゃんと処理をしてください。

糞尿以外で確認されているエキノコックスの存在場所

補足ですが、輸入の食用肉にエキノコックスが存在することがあります。現代においては検査などが厳しくなっているためそのような感染経路は少なくなっていますが、無いとは言い切れないため、お肉にはちゃんと火を通してから食べましょう。また、川の水にはいろんな生体の排泄物によってエキノコックスが存在している可能性があるため、ろ過せずに飲まないようにしてください。

ズーノーシス

ズーノーシスは脊椎動物と人の間で移行し得る病気のことで、脊椎動物から人へ、人から脊椎動物へ移ることがある病気の総称です。脊椎動物にはイヌ科も含まれており、一つ前にお伝えしたエキノコックスも犬やキツネから人に移行することが確認されているため、ズーノーシスに当てはまります。

ズーノーシスとして有名なものには狂犬病やサルモネラなどがありますが、狂犬病はキツネにも感染します。そのため、キツネにも狂犬病予防接種を勧めている国もあります。日本では犬に対する狂犬病予防接種が義務付けられているため感染リスクは少ないと言えますが、狂犬病やエキノコックスに限らず、人・キツネへの感染に気を付けないといけません。

エキノコックスを含むズーノーシスの予防対策

まず、野生動物が現れる場所では自由にさせないことは大事です。そのような場所で自由にさせると、知らぬ間に野生の動物本体・野生の糞尿・死骸などに触れる可能性があります。また、人も野生動物にはやたらと触らない方が良いです。触れてしまった時はすぐさま除菌することが求められるため、除菌シートを持ち歩いていると助かります。

特に野生のキツネはエキノコックス感染体の可能性が高いため、近寄ってきても触れずに、優しく声をかけて立ち去ることが無難です。また、野生のキツネに餌を与えることにも批判の声があります。野生のキツネはクマほど獣害がなく、自然でそれなりに生きることができています。そのため、餌を与えなくても問題ないでしょう。

ペットとしてキツネを飼う時に必要なもの

まず、キツネは懐きにくいと思っておいた方が良いでしょう。犬と同じような感覚で接する人もいますが、キツネの生態からするとそれは誤った対応になります。キツネは懐きにくい・しつけは難しい・縦社会ではないということを忘れずに、飼ったら責任を持って愛情をかけましょう。

愛情には信頼関係を育むためのコミュニケーションも大事ですが、それを行うためにはキツネの生態をちゃんと知らないといけません。また、キツネのことをちゃんと知らないで飼った人間が不法投棄や世話の放棄をすることも指摘されています。また、世話を怠らないことも愛情の一つです。では、キツネを飼う時に必要な物および環境についてお伝えします。

ゲージ

家の中にキツネが自由に動き回っても良いスペースがあるならゲージがなくても住処となるような場所だけあれば良いのですが、現実的にそのようなスペースがある家は少ないのでゲージを用意します。外出する時や視線を離す時には、必ずゲージに入れておきましょう。そうしないと、家の中が大変なことになります。

キツネに合ったゲージは、そのキツネのサイズによって異なります。フェネックくらい小型のキツネであれば比較的に小さめのゲージでも対応できますが、ギンギツネのように小型犬〜中型犬くらいのサイズがあるキツネの場合は大きめのゲージを必要とします。ゲージの置き場所を要するため、飼う前にある程度配置について考えておくと良いです。

トイレ

キツネは、排泄物の臭いが強いです。その臭いはケモノ臭と表現され、人間としては決して良い臭いではありません。そもそもそのような臭いが無理な場合は、キツネを飼わない方が予知でしょう。最近はペット用消臭剤も発達していますが、それで完全に対策が行えるとは言いきれません。また、キツネにトイレのしつけは大方困難です。

では、上記のことを踏まえた上でキツネのトイレとして必要な物を確認していきます。室内に出して自由にさせる時にはそこかしろに糞尿をする可能性があるため、限られた領域で仕切ってその中で自由にさせると良いでしょう。ゲージの中に入れておく時にはシートを引くとビリビリにするため、網目の床で下に糞尿が落ちるタイプのゲージが好ましいです。
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初回公開日:2017年10月30日

記載されている内容は2017年10月30日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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