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たぬきと犬の違いや共通点とは?実はイヌ科のたぬきの生態に迫る!

更新日:2024年04月09日

たぬきも犬も実はイヌ科の動物です。たぬきは都市部にも生息するという点でも、文化的に昔から親しまれているという点でも、身近な動物です。なかには、たぬきを飼っている人もいます。知っているようで知らないたぬきの生態や、犬との共通点、ちがいなどをまとめました。

たぬきと犬の違いや共通点とは?実はイヌ科のたぬきの生態に迫る!
目がくりくりして大きく、毛の生え方などで、頬が張って見え、鼻の部分が丸みを帯びた印象で、あまり突き出ていない顔立ちの犬をたぬき顔の犬と呼びます。

顔の模様で、目の周りが黒かったりすると、たぬき目と言われたりして、たぬき顔にさらに磨きがかかるといったところです。

柴犬や、ポメラニアンなどの愛犬家の中では、たぬき顔、きつね顔といった言葉で顔立ちを分けたりしています。学問的な分類ではなく、あくまでも愛犬家から見た印象での話です。

スピッツなどもたぬき顔になれる要素を持った犬といえます。白い犬なので、あまりたぬきっぽくないようですが、野生にも白タヌキが稀にいるのですから、スピッツもたぬき顔を名乗れるでしょう。

たぬき顔になるようなカットを好む飼い主さんもいるらしく、愛嬌のあるかわいらしいイメージがあるといえます。

食性

たぬきも犬も、食べるものはだいたい似ています。

たぬきは、動物性のものも植物性のものも食べる雑食性の動物です。犬は本来的には肉食の動物ですが、雑食性に傾いています。

たぬきを保護して飼っている方も、ドッグフードをたぬきの餌として食べさせていることもあるそうです。

たぬきは昆虫や小動物を捕まえて食べますが、犬も散歩中に昆虫を捕まえて食べてしまうこともあります。意外と食の好みは相通じるものがあるのだといえます。

たぬきと犬が違うところ

たぬきは犬と、似ているようで違うところがたくさんあります。

イヌ科の動物として、たぬきと犬にはいくつかの共通点があることはあります。
では、たぬきと犬は大体同じような生き物と考えて、同じように接することができるのかというと、実は、そう簡単には言い切れません。

野生の生き物としてのたぬきと、太古の昔から人とともに暮らしてきた犬には違う点も多くあります。今度は、いぬとたぬきの違う点について具体的に考えていきましょう。
たぬき
人へのなつきだれにでもなつくということはない。よくなつき、人と暮らすのに適している。
攻撃性臆病で攻撃性は低い。闘争本能、攻撃性の強い犬種もある。
鳴き声あまり鳴かない。よく鳴く。声はコミュニケーションツール。
習性群れを作らず、なわばり意識がない。群れで序列を持ち、なわばり意識もある。

人になつくことが少ない

たぬきは、犬ほど人になつくことはありません。

子たぬきのころからお世話をして育て、たぬきをよく観察して愛情をかけて育てていけば、世話をする人にはなつくことはあります。

たぬきが人家のそばまでやってきて食べ物をもらう様子、子狸までつれてくる様子などがニュースで流れることもあり、なついてくれるのではないかという期待を抱かせます。しかし、たぬきは必要以上に近づいてくることはありません。

犬は人と暮らすことに特化して進化した生物、たぬきは野生の生き物です。野生動物の中では割と人の近くまでやってくる方ですが、犬のようななつき方は期待できないと考えましょう。

臆病で攻撃性が低い

たぬきは犬に比べると臆病で、積極的な攻撃性をみせることはあまりありません。

犬の中には、闘争本能が強く、猟犬や闘犬のように攻撃性の強さを生かして人の生活の中で役割のある犬もいます。

たぬきは危険なものは近づかない警戒心の強さ、臆病さを持っています。大きな物音に驚いて気絶してしまうなど、臆病ぶりは徹底しています。

たぬきは昆虫やカエル、ヘビなどの小さな動物をとって食べることはあっても、狩りをすることはなく、自分と同じくらいの生き物を襲うことはありません。攻撃性が低い動物です。

たぬきを目撃した話、たぬきに農作物や生ごみが荒らされる話は聞いても、出会い頭にたぬきに襲われる話はまず聞きません。

攻撃性が低いとはいえ、防衛本能が働けばかみついたりすることもあるので、むやみに手を出すことは厳禁です。

鳴き声を上げない

狸の鳴き声はあまり印象にないという人が多いでしょう。実際のたぬきはあまり鳴きません。自分の身を守るために威嚇するときや、争うときに鳴くともいわれますが、たぬきは争いを避ける性質もあり、めったにたぬきの鳴き声を聞くことはありません。

いざ鳴くときはは、キューというような、なんとも言えない声をあげます。

犬は、犬種や個体にもよるとはいえ、吠える生き物です。鳴き声のバリエーションも豊かで、犬の鳴き声はコミュニケーションツールとしての役割も多く担っています。

鳴く頻度、声そのもの、鳴き声の役割、どの側面から見てもたぬきと犬の鳴き声には違いがあります。

単独行動を好む

たぬきは単独行動を好み、群れをつくることはありません

でも、犬は群れの中で序列を作って生きていく習性を持っています。

たぬきは、単独、またはオス・メスのペアで生活することが基本ですが、複数のたぬきが同じ行動範囲を共有することは普通にあります。

たぬきは狩りをすることがないので、群れる必要がなく、なわばりを厳しく守る必要もないということです。

犬は、人間とともに暮らしていても群れを意識して、自分の序列を認識して生活しています。なわばり意識を持つ犬種も多く、その特性から番犬としての役割をもって人と暮らしてきた歴史もあります。

群れを作らず、なわばり意識もないたぬきと、群れの中の序列を重んじ、なわばり意識を持つ犬、大きな違いがあるといえます。

たぬきはイヌ科だが犬との共通点は少ない

たぬきと犬はともにイヌ科の動物ですが、共通点は多くありません。

たぬきをペットとして飼い、ともに暮らせないだろうかと夢見る人もいることでしょう。犬は人と暮らすことに特化して進化してきた生き物です。対してたぬきは野生動物です。動物としての生態や習性も、人間の社会の中での位置づけも大きく異なっています。たぬきの飼育例はゼロではありませんが、あまり現実的ではないでしょう。

とはいえ、日本文化の中でたぬきはさまざまな側面を持つ興味深いキャラクターです。日本に住む我々だからこそ知っている魅力もたくさんあります。

人とともにある犬も、野山に棲むたぬきも、同じ土地に暮らす仲間として強制ができるといいですね。

初回公開日:2019年08月21日

記載されている内容は2019年08月21日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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