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コウモリの特徴と餌となる食べ物とは|触れる際の注意点についても紹介

更新日:2024年08月15日

皆さんはコウモリが普段どんな生活をしているのかご存知でしょうか。この記事では、コウモリの生態や餌となる食べ物について詳しく解説しています。また、日本に生息している6種類のコウモリについてそれぞれ紹介しているため、興味のある方はぜひチェックしてみてください。

コウモリの特徴と餌となる食べ物とは|触れる際の注意点についても紹介

オガサワラオオコウモリ

体の大きい本種は、オオコウモリ科に分類される種類で、小さなコウモリと違って虫を食べないのが大きな特徴です。

名前の通り小笠原諸島など、南西諸島にのみ分布している日本の固有種で、昭和44年頃には国の天然記念物に指定されました。

また、棲み処となる森林周辺の開発や、他の生き物との競争に負けて生息数が減少していることから、現在では絶滅危惧種にも認定されています。

体長は約20~25cmで翼を広げると最大で80cmほどと、とても大きいコウモリです。体色は暗褐色で、ところどころ光沢がある白っぽい毛が混ざっています。

オオコウモリの仲間は、超音波を出さず目で見て活動するのが特徴です。そのため、本種は目が大きく耳は小さくなっています。主食となるのは植物で、植物の葉や果実、花蜜などを餌にします。

キクガシラコウモリ

日本全国に分布する種類です。
鼻にひだがあり、その形が菊の花に似ていることが名前の由来です。

体長は約6~8cm、体色は茶褐色です。普段は洞窟や家屋などを棲み処にして休み、繁殖期以外はオスとメスが別々の群れを作って生活するのが特徴です。

動物食で蛾やコガネムシ、蝉など大きめの虫をよく食べ、時には木の上や地表にいる虫を食べると言われています。本種も、生息数が減少していることから、現在は準絶滅危惧種に指定されています。

2003年頃に発生した重症急性呼吸器症候群 (SARS) を覚えている方も多いと思いますが、中国国内に生息するキクガシラコウモリから、このSARSウイルスによく似たウイルスが検出されたことで、SARSの元凶となったのではないかとも考えられています。

カグラコウモリ

日本では、石垣島や与那国島などの八重山諸島に分布している固有種です。

本種は日本で唯一の熱帯系コウモリで、本種が属するカグラコウモリ科の生物は、オーストラリアやアフリカなどの暖かい地域に生息しています。

体長は約6~9cmで体色は褐色や赤褐色です。
鼻の部分がヒダ状になっており、その形が神楽のお面に似ていることからこの名前がつけられました。

洞窟に生息し、他の種類とは違って1匹ずつで縄張りを作って生活しています。
棲み処の周辺に餌が無い場合には、集団で離れた場所まで移動することもあります。

本種も絶滅危惧種で生息数はかなり少ないようですが、それを見に観光客が来ることで繁殖がうまくいかなかったり、驚いて洞窟から姿を消してしまったりすることが問題になっているそうです。

コウモリの食べ物

コウモリは、主に昆虫、動物の血、果物や花などを食べて生活しています。

ただし、全てのコウモリがこれらを食べている訳ではなく、昆虫しか食べないものや果物や花しか食べないものなども存在します。

体が小さなココウモリの仲間は昆虫食ですが、体の大きなオオコウモリの仲間は植物食です。コウモリというと、吸血する怖いイメージがあるかもしれませんが、血を餌にする種類は意外に少なく、多くの種類は爬虫類と同じような食性です。

では、コウモリが食べる昆虫や果実、花はどんなものなのでしょうか。またどんな動物から血を吸うのでしょうか。

ここからは、それぞれの食べ物について詳しく説明していきます。

昆虫

ココウモリの仲間は、主に昆虫を捕まえて食べています。
捕食する昆虫は、蚊やユスリカ、蛾、カメムシ、ウンカ、蜂など小さな虫から少し大きな虫までさまざまです。

どれも人間の私たちにとっては害のあるものばかりなので、それを食べてくれるコウモリは益獣として役立っています。

空を飛んでいる虫を捕まえることもあれば、地表にいる虫を捕まえることもあります。
特に春頃には、餌となる虫が活発に動き始めるため、コウモリたちも活動的になるようです。

動物の血

動物の血を餌にするのは、数多く存在するコウモリの種類の中でも、わずか3種類のみです。

・チスイコウモリ属
・シロチスイコウモリ属
・ケアシチスイコウモリ属

上記のコウモリは、日本には生息していません。
牛や馬、ヤギや、まれに人間など、哺乳類の皮膚を鋭い歯で切り裂いて血を舐めます。中には鳥の血を好む種類もいるようです。

血をすする吸血鬼のようなイメージがありますが、これらの種類のコウモリは特別な舌のつくりをしており、管のような形を作って血を吸い上げる方法をとります。

血を餌にするコウモリの唾液には、血を固まりにくくする成分が含まれています。そのため、スムーズに血を吸い上げられるのは、この種のコウモリの特筆すべき特徴でしょう。

なかなか十分な量の血を探すことができないときには、集団の中で特にお腹がすいている個体に対し、充分栄養を蓄えた個体が血を分けることもあります。

果物や花

体の大きなオオコウモリの仲間は植物の葉や果物、花、蜜などを餌にします。
そのため「フルーツコウモリ」などと呼ばれることもあるそうです。

大きな体を維持するために、昆虫や血などを餌にする必要があると考えがちですが、これらの種類のコウモリは草食です。口に入れた花の蜜や果物から水分だけを体内に取り入れ、それ以外の繊維質はペッと吐き出します。

オオコウモリの仲間は昆虫や血を与える必要がないので、ペットとしても飼いやすいでしょう。ペットショップなどでも、稀に販売されていることがあります。

自宅で飼育する場合は、バナナやマンゴーなどを餌として与えます。
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初回公開日:2022年11月15日

記載されている内容は2022年11月25日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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