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キングペンギンとコウテイペンギンの違いは?見た目や生態について

更新日:2024年07月21日

キングペンギンとコウテイペンギンを見分けられるポイントをご存知でしょうか。とてもそっくりなため、見分けられるという方は少ないでしょう。そこで今回は、キングペンギンとコウテイペンギンを見分けるポイントを、外見面と生態面から紹介します。

キングペンギンとコウテイペンギンの違いは?見た目や生態について
「コウテイペンギンだと思ったらキングペンギンだった」
「コウテイペンギンとキングペンギンの違いってなに?」
「そっくり過ぎて見分けがつかない」
というように感じた方がいるのではないでしょうか。

それほどに、コウテイペンギンとキングペンギンはそっくりなペンギンです。両者にはどのような違いがあるのでしょうか。

今回はキングペンギンとコウテイペンギンの大きさや模様などの具体的な違いや、コウテイペンギンと会える場所について解説します。

本記事を読むことでコウテイペンギン、あるいはキングペンギンを見分けることができるようになり、実際に会ったとき、より楽しめるようになるでしょう。

ペンギンを見に行かれる際は、ぜひ参考にしてください。

キングペンギンとコウテイペンギンは似ている

キングペンギンとコウテイペンギンは、どちらもオウサマペンギン属に属するペンギンなので、種としては近しいペンギンです。

見た目がとてもそっくりなため混同されやすいですが、よく見ると模様などの外見的な特徴や、生態についてもそれぞれに特徴があります。

詳しい見分け方については以下に記載しておりますので、ぜひ参考にしてください。

キングペンギンとコウテイペンギンの違い



キングペンギンとコウテイペンギンは見た目がとてもそっくりで区別がつきにくいですが、ポイントを押さえてしまえば見分けることができます。

見た目の違いだけでなく、それぞれの生態についても解説するので、より深く知ることができるでしょう。

体の大きさの違い

コウテイペンギンは体長100〜130センチ、体重20〜45キロにもなり、ペンギンの中ではかなり大きいです。対してキングペンギンは体長85〜95センチ、体重8〜16キロほどで、ペンギンの中では2番目に大きいです。

コウテイペンギンと比べてしまうとキングペンギンが小さく感じてしまいますが、その他のペンギンは体長80センチに満たないことが多いです。

また、キングペンギンは体に対して翼や足が大きめで、クチバシはコウテイペンギンより長いです。

ちなみに、キングペンギンはコウテイペンギンより先に発見されたペンギンです。その当時、発見されたペンギンの中では1番大きいペンギンだったことからキングペンギン、またの名をオウサマ(王様)ペンギンと名付けられたと言われています。

その後、南極大陸を探索したことでコウテイペンギンが発見されました。キングペンギンより体が大きかったことから王様より上の位である、コウテイ(皇帝)ペンギン、またの名をエンペラーペンギンと名付けられたのです。

模様の違い

まず背中の色ですが、コウテイペンギンが黒色なのに対して、キングペンギンは灰色です。個体差や体毛の濡れ具合によって色合いが違って見えることもありますが、コウテイペンギン以外の黒いペンギンと比べても、キングペンギンは灰色が強いです。

次に側頭部の模様ですが、コウテイペンギンの側頭部は黄色がかっており、この側頭部の模様からお腹の白色は繋がっています。また、首周辺も黄色がかっています。

キングペンギンの側頭部は強いオレンジ色で、この側頭部の模様とお腹の色は繋がっていません。首周辺の色もオレンジ色です。

ヒナの外見の違い

生まれたてのコウテイペンギンのヒナの体重は300グラムほどで、2年ほどで大人の大きさになります。頭は黒色と白色、体は灰色なのがコウテイペンギンのヒナの特徴です。

この頭の配色には理由があると言われています。南極大陸では数ヶ月ほど太陽がでてこない、極夜という現象が起こります。この極夜と猛吹雪により、あたりは薄暗く視界が悪くなり、この環境下で自分の子供を探さなくてはなりません。

そこでヒナの頭の黒色と白色の配色が役立ちます。薄暗い環境でもヒナの頭の配色が目印となり、自分の子供を探しだすことができるのです。

次にキングペンギンですが、コウテイペンギンのヒナが2年ほどかけて大人の大きさになるのに対して、キングペンギンのヒナは3ヶ月ほどで大人と同じくらいの大きさになります。

茶色でふわふわの毛に覆われ、脂肪も蓄えているため、大人より大きく見えることもあるのです。ちなみに、ヒナの体の半分は胃で占めていると言われています。

生息域の違い

コウテイペンギンは南極大陸に生息しています。夏は海に近い場所におり、秋ごろになると繁殖のために内陸へ向けて50〜100キロ移動するのです。

これはヒョウアザラシやシャチなどの、海付近にいる天敵から身を守るため、あるいはまだ泳げないヒナが海に落ちて溺れないようにするため、とも言われています。

キングペンギンは南緯45〜55度の亜南極にある島々に生息しており、ニュージーランドなどで見かけることもあるそうです。南極大陸には生息しておらず、南極大陸より温暖ではありますが、それでもマイナス40℃まで下がる環境で生活しています。

抱卵時の生態

キングペンギンは巣を作ることはせず、足の上に卵を乗せ、お腹の皮をかぶせて抱卵します。オスとメスで交互に抱卵し、50日前後で孵化します。

ちなみに、他のペンギンのヒナの育成期間が数ヶ月なのに対し、キングペンギンは1年以上かかるそうです。

コウテイペンギンもキングペンギンと同様に巣を作ることはせず、足の上で抱卵します。

キングペンギンと違う点はオスのみで抱卵することと、絶食期間の長さです。

前述しましたが、コウテイペンギンは繁殖のために内陸へ移動しなければなりません。1ヶ月ほど移動したあとメスは卵を生み、生んだ卵はオスに預けて抱卵してもらいます。卵を預けたメスはエサを調達するために、また1ヶ月程度かけて海に戻らなければなりません。

メスがオスの元へ帰ってくるまでにさらに1ヶ月程度かかり、その間に卵は孵化します。そしてオスは帰ってきたメスにヒナを預け、今度はオスが1ヶ月かけて海に向かいエサを調達します。

つまり内陸への移動で1ヶ月、抱卵に2ヶ月、海への移動で1ヶ月、計4ヶ月ほどの絶食期間がコウテイペンギンのオスにはあるのです。

これによりコウテイペンギンの子育ては、世界一過酷な子育てと言われるようになりました。
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初回公開日:2022年09月23日

記載されている内容は2022年09月23日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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