オオカミは飼えるのか？犬との違いと近い犬種や狼犬について解説

「オオカミってかっこいいな。飼えるのかな」
「オオカミってどんな動物なの？」
「オオカミっぽい犬飼いたいな」
オオカミに関して、こんな思いはありませんか。

テレビなどで見る、オオカミは確かにかっこよくて、賢くて素晴らしい動物に見えることでしょう。でも、一般の人が飼っていることを見たことはあまりありません。果たして、オオカミは飼えるのでしょうか。

オオカミは犬の先祖と言われています。この記事では、オオカミとその生態について、さらに、オオカミと犬の違い、オオカミと近い犬種、ウルフドッグについて詳しく解説していきます。オオカミを飼えるのかどうかについても触れましょう。

記事を読んでいただければ、オオカミについて、オオカミに近い犬種について、ウルフドッグについて理解できるようになるでしょう。

オオカミは飼えなくても、近い犬種なら飼えると言うことができます。彼らについて知識を深めていきましょう。

まず、オオカミについて解説していきましょう。オオカミは学名をCanis lupusといい、北半球に広く分布しています。30種類の亜種がいて、さらにゴールデンジャッカルやコヨーテとも繁殖力のある子孫を残すことができます。

日本のオオカミ、ニホンオオカミとエゾオオカミは100年以上前に絶滅したとされています。オオカミは牧畜を行う民族の間では、家畜を襲うものとして嫌われる一方、日本のような農耕民族の間では、害獣の捕食者として崇敬の対象にされているケースもあります。

オオカミは生息地、亜種によって大きさが違います。オオカミは、一般的に体長100～160cm、体高（地面から肩までの高さ）60～90cm、体重25～50kgで、イヌ科の生き物の中で最も大きい種です。

過去に捕獲された個体としては、ウクライナで86kgというものがいますが、50kgを超える個体は少ないと考えられています。

オオカミは、優位のペアをトップとした群れを作って生活しています。群れはリーダーに従って、集団で狩りを行うため、上位のものに絶対服従します。

また、順位を決めるのは戦いではなく、体の大きさや威嚇です。群れ内での順位を確認するためのマウンティングも頻繁に行われます。

これらのことから、オオカミの性格はリーダーには従順であり、群れ内では平和を好むものと言えるでしょう。

オオカミは群れで狩りを行い、その獲物を食べる完全な肉食性の動物です。食事内容は、生息地によって様々で、ネズミやウサギといった小さなものから、ヘラジカ、パイソンといった大きなものまで多岐に渡ります。

生息地によっては、鮭などを食べることもあり、食糧不足の場合は死肉を食べることもあります。

また、オオカミは大きな獲物の狩りに成功するとたくさんの肉を摂取し、その後数日は食事をしないで生活することも可能です。

飼育下ではオオカミの寿命は15年ほどであり、20年を超えた例もあります。しかし、野生での寿命は長くて10年程度であり、また、幼少期に他の肉食獣に捕食されるケースもあり、それほど長生きできません。

オオカミの主な生息地は、ヨーロッパとアジアのユーラシア、カナダからメキシコなど北半球です。また、グリーンランドやアラスカ地方のような北極圏にも、亜種とされるホッキョクオオカミが分布しています。

森林、草原に限らず、荒地やツンドラ地帯、砂漠の一部など不毛な地域にも生息し、低地から高山まで様々な環境で暮らすことが可能です。

1年に2回繁殖するイエイヌと違って、オオカミの繁殖は1年に1回です。群れの中の最上位のオスとメスがペアになり、子供を産みます。父親や群れの他のメンバーも、生まれた子供の子育てに貢献します。

子供は1年で体は大人と同サイズになりますが、性成熟にはさらに1年かかります。この頃、生まれた群れから離れていく個体もでてきて、それらは新しい群れを形成していくことになるでしょう。

オオカミの鳴き声は、威嚇の声や悲鳴が犬の鳴き声と似通っています。グルルと聞こえたり、キャンと聞こえたりする声です。

現代では犬が遠吠えすることがほとんどないので、遠吠えはオオカミ特有の声と言えるでしょう。群れの仲間とのコミュニケーションや、他の群れに自分たちの居場所を教え、縄張りへの侵入を防ぐために遠吠えすると言われています。