【時間別】ホトトギスの鳴き声・うるさいときの対策方法｜野生

「ホーホケキョ」はうぐいすの鳴き声です。うぐいすは日本に生息する野鳥の中でもことさら美しい鳴き声をしているといわれ、日本三鳴鳥のひとつに数えられています。鳴き始める時期が早春であることから、春の訪れを告げる鳥という意味の「春告鳥」という異名を持ちます。

うぐいすはスズメと同じくらいの大きさでオリーブ色がかった褐色をしています。メスはオスよりもひとまわり小さく、繁殖期には4～6個の卵を生みます。

ときどき、うぐいすの鳴き声とホトトギスの鳴き声を間違って覚えてしまう人がいます。その理由は、ホトトギスの近くにうぐいすの巣があるためです。ホトトギスは鳴いてうぐいすを追い払い、巣に卵を産み付けます。

野鳥によって鳴き声を上げる時間帯が異なります。カラスのように明け方近い時間帯に鳴く鳥もいれば、スズメのように朝のわりと遅い時間帯に鳴く鳥もいます。鳥が鳴くときは、主に繁殖のとき、縄張り争いのとき、餌などが原因で仲間同士で争っているときなどです。時間別のホトトギスの鳴き声の違いについてご紹介します。

ホトトギスは夜も鳴き声をあげることが特徴です。初夏にうぐいすが繁殖をする時期になると、縄張りを主張して昼も夜もけたたましい声で鳴き出します。ホトトギスは自分の巣を持たず、うぐいすの巣に卵を産み付けて育てさせる鳥です。そのため、夜でも関係なく縄張り争いのために鳴いています。

ホトトギスはうぐいすや他の鳥との縄張り争いに勝つと、うぐいすの巣の中にある卵を食べてしまいます。そして、自分たちの卵を産み付けてうぐいすに育てさせます。うぐいすのオスは他の鳥が近づかないように、自らの巣の近くで縄張りを主張して鳴きます。

ホトトギスも他の鳥と同じように昼間行動して夜間は眠っています。しかし、繁殖の期間だけは深夜であっても縄張りを主張して鋭い声で鳴き声を出し続けます。そのため、たとえ深夜でもうるさく鳴くことがあります。また、縄張りを主張するときだけでなく危険を感じたときや驚いたときに強く鳴き出すこともあります。

ホトトギスは鳥獣保護法によって守られた存在です。特別な許可を得なければ飼育することはできません。そのため、飼育されているホトトギスの鳴き声がうるさいのではなく、野鳥として野山や樹木にいるホトトギスの鳴き声が聞こえてくることが一般的です。

多くの野鳥は縄張りを主張するために鳴きます。そのため、1種類の鳥の鳴き声だけでなく複数の鳥の鳴き声が聞こえてくることがあります。

ちなみに、ホトトギスのメスは「キョキョキョキョ」とは鳴かずに「ピピピピピ」と鳴きます。けたたましくうるさい鳴き声を上げているホトトギスはオスです。

ホトトギスの鳴き声がうるさい期間は、5月中旬から梅雨明けにかけてです。短い期間に繁殖を終え、冬が来る前に温かい場所へ渡っていかなければならないため必死に鳴いて縄張りを主張します。

夜間も構わず鳴くため、自然が多い地域に住んでいると鳴き声のうるささに辟易することは多いでしょう。ホトトギスがうるさいとき、一体どんな対策をとればいいのでしょうか。

ホトトギスの鳴き声があまりにもうるさいので、天敵を放せば逃げていなくなると考える人もいることでしょう。

鷹や鷲といった猛禽類はホトトギスの天敵です。しかし、ホトトギスの鳴き声がうるさいからといって、猛禽類を家で飼うことは現実的ではありません。猛禽類の飼育には専門的な知識や十分な飼育スペースが必要だからです。

ホトトギスは成鳥になると、28cmほどの体長になります。そのため、十分な体力を持ったホトトギスなら天敵は少ないと考えられます。若鳥や年齢を重ねたホトトギス以外には、決まった天敵はいないと考えていいでしょう。